今年で39回目となる全日本DM大賞の受賞作品が3月14日に発表されました。
おかげ様でガリバーは5年連続の受賞となりました。
今回のコラムは全日本DM大賞2025で金賞と審査員特別賞(クリエイティブ部門)を受賞したDMを紹介させていただきます。
基本情報

【応募タイトル】郵便値上げを逆手に!50か所可変の脱“脱DM”DM
【広告主】株式会社ガリバー
【目的】アップセル
【仕様】オリメール®
【サイズ】297mm×250mm
2024年10月に郵便料金が値上げとなり、はがき(第二種郵便物)は63円から85円、手紙(第一種郵便物)は84円から110円に引き上げられました。
2023年12月に値上げが報じられた際、弊社のお客様に今後のDM施策についてヒアリングをすると「通数を減らす」や「ダイレクトメールの施策自体を取りやめる」などの回答が多く、“DM離れ”が加速していくことが容易に予測できました。
今回ご紹介するDMはお客様の“DM離れ”を食い止めるための既存顧客向け 営業支援型DMとなります。
取引実績を基に値上げ前後でコストがいくら増えるのかを可視化
このDMのポイントは、「郵便料金が約30%値上げするという事実を自分ごと化させられるか」となるので、企業ごとに直近の1年間で実施したDMのうち第一種郵便物・第二種郵便物を使って投函をした全ての案件をピックアップし、値上げ後に同様の通数・回数でDM施策を行った場合、どの程度コストが多くかかるのかを記載しました。
郵便物に適用される割引率に変動はなかったので、第一種郵便物で投函した案件の郵便料金には130.95…%(110円÷84円)を掛け、第二種郵便物で投函した案件の郵便料金には134.92…%(85円÷63円)を掛け、値上げ後の総コストと単価の差を可視化させ記載しました。
これらの金額は、可変印字を得意とするオンデマンド印刷を用い、企業ごとに異なる情報を印刷しています。
値上げ後の価格と比較し、安価かつ広い紙面で訴求できるDMを提示
ただ増加するコストを記載するだけではDM離れを加速させてしまうので、DM施策1回あたりの平均部数で、以下の2点を算出し掲載しました。
①現在の仕様を継続した場合のコスト
②同等以下のコストで実施でき、現状よりも広い紙面で訴求できるDMとそのコスト
またそのすぐ下に、コストシミュレーションの裏付け、仕様の変更を後押しする要素として、はがきから大判DMに切り替え売上140%を記録した籠淸様の事例を掲載しました。

DM全体のストーリー展開
このDMは郵便料金値上げの認知(再認知)から始まり、DMの仕様を変更し「DMを継続しましょう!」ということをゴールとしていますが、これらの情報を淡々と書くだけでは効果は期待できません。
DMはいきなり届く広告メディアなので、興味を持ってもらうためのリード、自分ごと化させ、間接的に危機感を煽り、その対策を提示、根拠や裏付けとなる情報、問い合わせへの誘導までを最短で掲載する必要があります。
このDMでは視線の流れを意識し、以下の順に読み進めてもらうようにレイアウトしています。
①表紙・御挨拶文で値上げについてご案内 [リード]
②過去の取引実績を基にしたコストの比較 [自分ごと化・危機感]
③安価かつ広い紙面で訴求できるDMの提案 [対策]
④事例の紹介 [根拠・裏付け]
⑤問い合わせフォームへ誘導するQRコード [問い合わせへの誘導]
重複する内容もありますが、以下の画像が企業ごとに異なる50か所のバリアブル位置となります。
効果
本コラムを投稿する3月中旬までに、郵便値上げを理由にDM施策を中止したお客様はおらず、このDMをきっかけにお問い合わせをいただいたり商談に繋がったりと多数の効果と反響に繋がりました。このDMはあくまで営業を支援するDMという立ち位置ですのでDM単体の効果とは言えませんが、営業がフォローしきれていない企業へのアプローチができたという点においてはガリバーに対する信頼度の向上などにも役立ったと考えています。
この記事で紹介した商品・サービス
最後に
ガリバーはDMの印刷・発送にとどまらず企画からお客様を全面サポートしています。
この記事の詳細やDMサンプル、成功事例などお気軽にお問い合わせください。